子どもを危険から守りたければ過保護になるな。目が届くうちには冒険させよう。

子どもが危ないことをしたらすぐに止めたい。危険は回避したい。親であれば絶対に思うことですよね。

でも、それってどこまで?

道で手をつながずに走りだしてしまう。絶対に止めたい。

階段の上の方で遊んでる。絶対に止めたい。

ジャングルジムを一人で登っていってしまう。……これは?

一人で登ることも成長。いつかは一人で登らないといけない。止めるべきなんでしょうか。

『ファインディング・ニモ』で学んだ過保護からの卒業

ディズニー映画の『ファインディング・ニモ』って見たことがありますか?

いなくなってしまった息子ニモを父のマーリンが探す親子の成長物語です。お話を軽く紹介しておきますね。

カクレクマノミのマーリンは奥さんと一緒に子どもたちの誕生を心待ちにしていました。孵化は2日後。でも、そこに突然、天敵オニカマスが現れます。気を失っていたマーリンが目を覚ますと、奥さんと卵はいなくなっていました。

そこにたったひとつだけ残った卵から生まれたのがニモ。

ただ一人の息子であり、生まれつき片方のひれが小さくてうまく泳げないニモをマーリンはとってもとっても過保護に育てます。

けれどある日、ニモはマーリンに反発し、一人で船に近づき人間に捕まってしまいます。

「海は怖い」とおびえていたマーリンは大切な息子を取り戻すため、大冒険に出かけます。

マーリンはニモを探し、広い海で仲間と出会い、冒険の素晴らしさを知ります。物語の最初には「危ない」と心配ばかりしていたマーリンも、最後には「いっぱい冒険しておいで」とニモに声をかけるんです。

マーリンはニモを心配するあまり、過保護炸裂なセリフをたくさん言います。

「自分ではできるつもりでもできないんだよ」

「なんでわかる? 悪いことは絶対に起きないっていうことが」

子どもの危険を回避したい親なら言ってしまいそうな言葉ばかりです。そのたびに、一緒にニモを探してくれる仲間のドリーが不安をかき消してくれます。その中のひとつが私の胸を打ちました。

「子どもに何も起きないようにしたら、子どもは何もできないわ」

危険な体験も時には必要。させてみなければわかりません。実際、再会したニモはとてもたくましく成長していたのです。

子育てってこういうことなんだぁって思いました。

危ない目には合わせたくないと感じる親と、なんでも体験してみたいと思う子ども。必要以上の過保護は子どもの反発を招き、何もできない子どもを作り出してしまう。まずはやらせてみることも必要だってこと。

ただ、ニモみたいな荒療治はごめんです。ちょっとの冒険をさせる時には、かならず親の目の届くところでさせてあげたいものですね。

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危険を教えるのはしつけの最優先

すべてを先回りして過保護になるのはいけませんが、回避しなければならない危険もあります。

熱いものに手を触れる。刃物で遊ぶ。車道に飛び出す。

こういう身に危険が及ぶものは、子どもをはがいじめにしてでも止めなければいけません。

熱いものは、わざとちょっと触れさせて危険を知らせる人もいるようですが、やっぱり怖いですよね。危険なことは体験する前に回避したいものです。

もし危険なことをしようとしていたら、ガツンっと叱ることも必要です。

「叱らない子育てをしよう」「ほめて育てよう」と言われるけれど、ほめるだけだと「してよいこと」はわかるけど、「してはいけないこと」はわかるようになりませんよね。

もちろん、叱らずにほめて育てた方が親も子どもも穏やかな気持ちでいられるので、比率としてはほめる方を多めにします。

ここぞという時にしっかり叱る。そうすると、一回一回の叱られた経験が引き立って、「してはいけないこと」がしっかりわかるようになります

ふっと小さい頃、親が必死に叱ってくれたことを思い出しました。

私、高い所からジャンプするのが好きだったんです。でも、これ以上高いところから飛ぶと怪我をするって判断がつきませんでした。

「危ないからだめだよ」「だいじょうぶだいじょうぶ!」注意も聞かず、とんでもなく高いところから飛び降りようとしていました。

「危ないって言ってるでしょ!!!」

母は必死に私を止めてくれました。痛いくらいにつかまれて、「落ちたら怪我する! 死んじゃうかもしれないんだよ!!」ってすごく厳しい顔で叱られたのを今でも覚えています。

母は高所恐怖症です。そんな母が高いところにいる私を止めに来た。大人になってから私は高所恐怖症になってしまったので、母があのとき、めちゃくちゃ怖かったんだと理解できます。それでも私を止めなければならなかった。

高いところは怖い。そんなところから私が落ちてしまうのが怖い。それで私を失うことになったらとんでもなく怖い。だからしっかり止めないといけない。

叱られて泣く子どもを見るのはつらいこと。でも、危険な目にあったらそれ以上の涙を流すことになります。危険なことは危険だとしっかり教えておくことが大事です。

まずは一緒に挑戦してみよう

子どもを危険から守りたい。子どもにやらせてみたい。

どこまでやればいいのか。境界線を引くことは難しいです。

子どもはいつか親から離れていく。まったく危険な目に合わずに生きていくことはできません。でも、それが危険だと分かっていれば、少なくとも危険に自ら飛び込んでいくことはなくなります。

危険の種類にもよりますよね。

熱いものに触るとか車道に飛び出すというのは絶対にやってはいけない行為。ジャングルジムなど高いところに登るのは、いまは一人でするのは危険だけどいつかはできるようになること。

怪我を恐れてなんでもかんでもやらせずに過ごすことは不可能。それでは、子どもは窮屈だし、ドリーの言うとおり「子どもは何もできない」ことになります。

まずは親の目の届く範囲でやらせてみる。親と一緒にいる時でないとやってはいけないということを教える。徐々に一人でもできるようにさせていく。親といようがいまいがやってはいけないことはやっていけないとガツンと叱る。

外の世界は危険もあるけれど、うまく過ごせばとても楽しいところだと教えていけたらいいですね。

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