育児ノイローゼになる前に。「死ぬくらいなら辞めれば」ができない理由を知ってほしい。

日本の自殺率が世界何位か知っていますか?

2017年5月30日の日経新聞夕刊に、日本の自殺率は世界6位だという記事が載っていました。そこで私が思い出したのは、汐街コナ(@sodium)さんの『「死ぬくらいなら辞めれば」ができない理由』というツイート。

一時期話題になっていたのをご存知でしょうか。電通の女性新入社員が過労自殺したニュースを受け、実体験を元に書かれた漫画です。ブラック企業につとめたり、いじめを受けたりしてつらい思いをしている人、実際に自殺をしてしまった人の思考がわかります。

私は、これって育児中のママにもあてはまるんじゃないかと思いました。育児でしんどい思いをしている人、虐待をしそうになった人は似たような心理状態なのではないかと。

「死ぬくらいなら辞めれば」ができない育児。どうしたらいいのでしょうか。

「死ぬくらいなら辞めれば」ができない理由

残業100時間で毎晩終電に飛び乗っていた汐街コナさん。ホームに電車が近付いてきたとき、ふと「いま一歩踏み出せば、明日は会社に行かなくていい!」と”ひらめいて”、足を踏み出そうとしたそうです。

彼女は別にうつ病だったわけではありません。死にたいと思ったことは一度もなかったんだそうです。

それでも、極限状態では「死ぬ」という状態がとてつもなく素晴らしいことに思えてしまう。恐ろしいことです。

彼女はさらに、過労死へ向かう道を「両側を崖に挟まれた細い道」にたとえます。

元気なうちはいろいろな道が見えます。「転職」「退職」「サボる」「寝る」……。

でも、「親に心配かけたくない」「こんなのは甘えだ」という気持ちが、その道を塗りつぶしていきます。そのうち、急な上り坂しか見えなくなってしまいます。

何も見えない。何も聞こえない。痛い。

それでも「進まなきゃ」と踏み出そうとした瞬間、ふらついて崖から転落してしまうのです。

育児中のママも「死ぬくらいなら辞めれば」ができない

自分の子どもを育てているなんて、しあわせの絶頂!!

そう思う人は多いですよね。でも、実際は毎日毎日とってもしんどい。ギャップに押しつぶされそうになっています。

残業っていうかもう24時間365日労働、死にたいなんて思っている余裕はなく、自分の命よりも目の前の命が消えないようにするのに必死です。

昼夜を問わず2~3時間おきの授乳で寝れないし、体力は奪われるし、まともな思考はできなくなってきます。ホルモンバランスの乱れのせいもあって精神状態は最悪です。

そして、ギャンギャン泣きまくる赤ちゃんの声が耳鳴りと混ざって、思考が停止する瞬間があります。

いまこの子を置いて逃げ出すことができたなら。

いまこの子に布団をかぶせて泣き声を消すことができたなら。

子どもがかわいくないわけじゃない。むしろめちゃくちゃかわいい。だからこそ必死になりすぎて、壊れてしまうのです。

私がやらねば誰もやらぬ

汐街コナさんは周りの人の言葉に救われたそうです。

  • 「俺がやらねば誰『か』やる」
  • 「できる人がやる方が効率的じゃないの あんたじゃできないんだから」
  • 「辞めればいいじゃん」

仕事や学校でつらい人はこの言葉には本当に救われるんじゃないでしょうか。実際に仕事をほかに任せたり、辞めたりするのは難しいかもしれませんが。

でも、育児はそうもいかない。

「私がやらねば誰もやらぬ」「ほかにできる人がおらぬ」「辞められぬ」

私はさいわい、義両親が近くに住んでますし、子育て支援サービスもしっかりしている地域に住んでいます。でも、両親に頼る、行政サービスに頼る、一時保育に頼る……できる人ばかりじゃないんですよね。

私だって、いつでもほかを頼れるわけではありません。パパも残業続きで平日はほとんど家にいないし、休日もなんだかんだど仕事へ行ったり、地域の役員で出かけたりしてしまいます。まさに私がやらなきゃ誰もやらぬのです。

暗い崖路を上っているママに灯りを

「子育てがしんどい」なんて言うと、「子どものこと嫌いなの?」「そんなに子育てが嫌なの?」「そんなにつらいなら産まなきゃよかったじゃん」って思われるかもしれません。でも違うんです。

そういうママほど、自分の子どもが大好きで、本当に愛してるんです。かわいくて仕方がない。妊娠中にはキラキラした夢や期待を抱いていて、もっと楽しい充実した日々を想像していた。そして実際、ずっと子育てしかしていません。でも、そこが問題なんです。

育児を心底楽しんでるママは、子どものことばっかり見てるわけではありません。自分の時間も大事にしてる。適度に息抜きをしている。だから、余裕を持って育児ができるんだと思います。

あなたの周りに、子どもの話しかしないママはいませんか? 一日中、子どもとだけ向き合っている。子どもと以外の時間なんて取れないと思い込んでいる。そんなママはいませんか?

私は、育児がつらくてがんじがらめになっているママにこそ汐街コナさんのツイートや育児ストレスに関する記事を読んで欲しい。けれど、そういうママほど読まない。読めない。そんな余裕ない。そして気がついたら崖から転がり落ちているのです。

周りが気づいて明かりを灯してあげなきゃいけない、手を引いて一緒に歩いていかなきゃいけないママがいます。

育児ノイローゼ、産後うつの可能性だって否定できません。育児放棄、児童虐待予備軍だと眉をひそめる人もいるでしょう。でも、その視線がまたノイローゼ、うつを加速させていくこともあります。

手を差し伸べること自体が負担になるママもいます。「私は周りに心配されている」「迷惑をかけている」って思いこんでしまう。さりげなく、寄り添うことが大事です。

最初は世間話でもしながら、相手から話をしてくるのをじっと待ちます。話し始めたら、相槌を打ったり、言っていることをオウム返しにしてあげたり、とにかくいろいろ話を聞いてみましょう。

核心にせまる話が出てこなくてもいいんです。子どもとずっと向き合っていることで自分の言葉を発する機会がなくなっているママは、話を聞いてもらうだけでも心がすっと軽くなります。それが灯りとなって、暗い崖路を照らしてあげることになるかもしれません。

最後に汐街コナ(@sodium)さんの漫画の最後の1Pを再掲します。

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私はこのラストにとても救われました。

育児は本当に大変。先の見えない崖路をひたすら子どもを背負って歩かなければいけません。でも、一人で上らなくてもいい。いろんな道がある。忘れずにいたいですね。

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